「100年に一度」と言われる不況のなか,プログラマの皆さんはどのようにして1日の疲れを癒したり,明日への元気を得ているのだろうか。また,どんなプログラミング言語を使い,どのようなサービス/サイトを好んで使っているのだろうか。

 日経ソフトウエアは2009年7月号をもって創刊11周年を迎えることができた。これも読者の皆様のおかげだと思っている。もっと読者のことを知り,より良い誌面を作るために,日経ソフトウエアはITproと共同で「プログラミング/プログラマに関する調査」を実施した。ここでは調査結果のサワリをお伝えしたい。詳細は,日経ソフトウエア2009年7月号の特別企画「プログラマの元気の源は?」をご覧いただきたい。

よく使うのはVB,好きなのはC/C++

 まず「最も利用しているプログラミング言語」を聞いた。最も多かったのは「Visual Basic(VB)」(27.7%)。これにに「C/C++」(22.5%),「COBOL」(9.9%)が続いた(図1)。

図1●最もよく利用しているプログラミング言語
図1●最もよく利用しているプログラミング言語

 VBとC/C++の上位二つで,過半数を超えた。今回の調査の回答者は,10年超の経験者が6割以上を占めている(末尾の「調査のプロフィール」を参照)。そうした方々にとっては,VBとC/C++が2大プログラミング言語と位置付けられるようだ。

 「一番好きなプログラミング言語」でも,ツートップは変わらず。ただ,トップがC/C++(24.4%),次にVB(19.5%)と順位は逆転している(図2)。

図2●一番好きなプログラミング言語
図2●一番好きなプログラミング言語

 利用している言語と好きな言語の結果から見る限り,強いて言うなら「仕事ではVBを使っているが,好きなのはC/C++」というプログラマ像が浮かび上がる。

 好きな言語にCOBOLを挙げるプログラマが多いことも目立つ。アンケートにお答えいただいた年齢層が若干高めである点を差し引いても,COBOL人気も根強いことがうかがえる。

 日経ソフトウエアは,昨年も同様(前回)のアンケートを実施した。ここまでの結果は,昨年の結果とそれほど大きな差はない。

 昨年と違うのは,好きな言語にスクリプト言語を挙げるプログラマが徐々に増えたことだ。「Perl」(4.7%)や「PHP」(3.6%),「Ruby」(3.4%)などのスクリプト言語を選択したプログラマが増えている。昨年の調査では,これらのスクリプト言語を最も好きと答えたプログラマは全体の9%足らずだった。今回の調査では,これが12%弱に増えている。

 最近のPerl再考の流れや,Rubyの認知度向上と利用実績の積み重ねなどによって,スクリプト言語の人気が着実に高まっているのではないだろうか。