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 今や,すべてのコンピュータがネットワークにつながっているといっても過言ではない。それだけIT技術者にとってネットワークに関する知識を習得することは重要になっているといえるだろう。ITpro EXPO 2008 Autumnの「ネットワーク検定」では,ネットワークに関する知識を問う20題の問題を解いてもらい,各5点の100点満点で採点した。Webと会場を合わせて1000人以上の方に参加していただいた。

【ネットワーク検定】の受検者数と平均点
  受検者数 平均点
Webサイトでの受検 877 52.5
展示会場での受検 151 39.3
総合 1028 50.5

 今回の「ネットワーク検定」では,大きく分けて2種類の問題を用意した。出題した全20問のうち,前半10問はネットワーク技術に関する基礎的な知識を問うもので,後半10問はネットワークに関する最新のキーワードについての知識を問う問題だ。では,この二つに分けて結果を見ていこう。

【ネットワーク検定】の正答率
問題 問題1 問題2 問題3 問題4 問題5
正答率(%) 70.0 39.5 24.5 79.1 67.8

問題 問題6 問題7 問題8 問題9 問題10
正答率(%) 63.4 36.7 27.5 87.3 29.8

問題 問題11 問題12 問題13 問題14 問題15
正答率(%) 68.1 30.6 34.4 57.8 45.0

問題 問題16 問題17 問題18 問題19 問題20
正答率(%) 52.7 51.9 42.3 34.2 67.4

「LANの範囲」の誤解で正答率が低くなった

 ネットワーク技術の基礎的な知識を問う前半10問の結果を見ると,正答率が2~4割程度の問題と,6割以上の問題に大きく分かれた。

 正答率が最も低かったのは,問題3のVLANの機能に関する問題(正答率は24.5%)。VLANの説明として間違っているものを選択してもらう問題だ。選択肢は以下の四つだった。

 【選択肢】
A) VLANを設定すると,コリジョンの発生する範囲を論理的に分割する
B) 同じLANスイッチにつながっていても,異なるVLANに所属する端末同士は直接通信できない
C) LANスイッチをまたがってVLAN情報をやり取りするには,タグ付きMACフレームを使う
D) あるVLANに所属している端末が送出したブロードキャスト・フレームは,そのVLAN内のすべての端末に届く

 正解は,Aの「VLANを設定すると,コリジョンの発生する範囲を論理的に分割する」だ。VLANはLANの範囲を論理的に分割する機能である。ここでいう「LANの範囲」はブロードキャスト・フレームが到達する範囲,つまり「ブロードキャスト・ドメイン」を指す。選択肢にある「コリジョンが発生する範囲」は「コリジョン・ドメイン」と呼ばれ,LANスイッチの各ポートによって物理的に分割されるものである。

 これは,ちょっと引っ掛け問題といえるかもしれないが,イーサネットとLANスイッチの基本的な知識といえるもので,正確に理解しておきたいところだ。

 このほか,正答率の低かった問題には,電子メールのヘッダー情報であるMIME形式の「Content-Typeフィールド」の値を問う問題(問題7:36.7%)や,電話番号「0AB~J番号」の説明を問うもの(問題8:27.5%),インターネットのプロバイダ間を直接つなぐ手法の名前を問うもの(問題10:29.8%)などがあった。