検証!iPhoneの真価

iPhoneから見る世界のモバイル事情

 2008年7月に世界22カ国・地域で一斉に発売され,日本でも大きな話題をさらった米アップルの「iPhone 3G」。8月からはインドなど20カ国で新たに販売が開始され,販売エリアを拡大している。その料金体系やサービス内容は国・地域の事業ごとに千差万別で,市場からの反応にも温度差がある。背景には,国・地域ごとの携帯電話市場の差異がある。世界共通をうたうiPhone 3Gを通じて,その違いを浮き彫りにした。

北米・中南米編●高額な月額料金がネック,公衆無線LAN環境は充実 
欧州編●初代iPhoneは苦戦,割安価格で巻き返しを図る 
アジア・オセアニア編●初上陸に沸くも中国・韓国では販売計画ナシ!? 
スペシャル編●iPhone 3Gをドコモ端末として使う! 

App Storeが崩す携帯アプリ市場

 2008年7月11日に米アップルのiPhone 3Gが発売となった。斬新なユーザーインタフェースや3Gの通信機能といった特徴に注目が集まっているが,iPhone 3Gの衝撃はそれだけにとどまらない。ソフトウエアやコンテンツを独自に配信する「App Store」を持ち,国内の携帯電話事業者が築いてきた垂直統合のビジネスモデルを突き崩す可能性がある。世界中に配信できる魅力を感じた数多くのソフトウエア開発者がApp Storeへの取り組みを強化している。

iPhoneショック,携帯の事業モデルが崩壊 
ソフト開発会社にとってApp Storeは“宝の山” 
ただし課金モデルには落とし穴も 
ゲームだけじゃない,業務向けアプリも 
開発者を悩ませるiPhoneアプリ開発の“影” 

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