JavaOne SF 06のレポートもいよいよ今回で最後となりました。前回予告したように今回はJavaOne SFの,カンファレンスだけではない,「お祭り」としての楽しみ方を紹介していきましょう。
JavaOne SF会場には多くの遊び心のある場所があります。メイン会場入り口にはゲーム機やごろ寝用のクッションが置かれ,リフレッシュ(?)できるようになっています(写真1)。また,ピンボールやゲーム台も各所に置かれ,ゲームに興じる人たちも沢山います。その他にも,映画を流すブースや昼食のテーブルにはレゴが置かれている場合もあります(年配の方が必死にデュークを作っていました)。
会場のいたるところにネット
しかし,遊びばかりではありません。1万人以上のJava開発者が集まるのですから当然,技術書が必要なので(ちょっと強引ですか?)会場には書籍コーナーがあります。しかも,すごい品揃えです。Rails,Grooby,Ruby にはじまり POJO,Geronimo,などなどありとあらゆる Java関連書籍が壁一面にありました。しかも,すべて 20% OFF!。日本で買うより断然安いので筆者は数冊購入しました(写真2)。
他にも,ネット中毒者が禁断症状を起こさないように,会場のいたる所に端末が置かれる配慮がなされています。この端末はカンファレンスパスを差し込むと自動的にログインでき,無料で利用できるようになっています。Sunのイベントなので当然 Solaris OSですが,日本語が表示できるようになっていました(若干化けましたが・・)。ただ,筆者は日本語の入力方法が判らなかったため,参照のみに利用していました。
しかし,心配いりません。会場全体には無線LANが張り巡らされており,ノートPCさえ持っていけば,どこででも,ネットに接続できるようになっています(こっちも当然無料です)。会場のあちこちでノートPCを開いている人を見かけます(写真3)。ちなみに,USではマックの比率がかなり高いです。半数とは言いませんが,2~3割位がそうだったように感じました。
ノートPCは使えても電源は?,と思う方もいらっしゃるでしょう。それも心配いりません。会場のコンセントは日本と違って,使っても何も言われません(盗電とか小さいことは言いませんが,人数分はありません:-)。が,限りあるコンセントに多くの人がACアダプタを手に群がっている光景を目にしましした。
会場で一番快適にノートPCを使う方法は,Alumni Clubを利用する方法です。Alumni Clubとは過去にJavaOneに参加したことがある人だけが利用できる部屋のことです(写真4)。この部屋にはソファーや机,ノートPC用の電源,無線LAN(非常に強い),有線LAN(数限定)といった設備と,無料のコーヒーやスナックが用意されており,非常に快適に作業が行えます。筆者もこの部屋でこの原稿を書いています。
超強力!な今年のTシャツ飛ばしマシン
そして,カンファレンスにつきものの,パビリオンの様子もご紹介しましょう。パビリオン会場も驚くほど大きく,そこに数多くの企業のブースが立ち並んでいます(写真5)。今回はあまり時間がなく,多くを見てまわれませんでしたが,展示の見える化(笑)を工夫したブースが目を引いていました(写真6,写真7)。
JavaOne SFで外せないものに,After Dark Bash という大規模なパーティがあります。コンファレンス会場内の巨大な空間(朝,昼食会場)を使ったパーティーで,ナイトクラブ風の装いの会場(写真8)で,様々なイベントが繰り広げられます。
会場内では食事とドリンクが配られます。この時忘れてはいけないのが,このパーティへの参加表明です。パーティー当日に受付で手続きをするとドリンク引き換え証(ブレスレット)がもらえるのです(写真9)。大音量のクラブサウンドが鳴り響く会場では,あやしい静電気ショー(でんじろう先生のとは全然違います)や逆バンジーマシンなどがあり,多くの参加者がパーティーを楽しみます(写真10)。
今回,このパーティーの中で,JavaOne恒例のJames Gosling氏のTシャツ飛ばしが行われました。今回のTシャツ飛ばしマシンは超強力です。圧縮空気の力(たぶん)で,同時に6個のTシャツを50m以上飛ばせるマシンです(写真11)。あまりの飛距離に会場は大爆笑でした。
本当の意義は「人との出会い」
JavaOne SFには色々な楽しみ方があることがお伝えできたでしょうか。
実はJavaOne SFの本当の意義はセッションによる知識の吸収や,イベントでのリラクゼーションでもなく,人との出会いにあると筆者は思っています。
JavaOne SFには世界中から多くの開発者が集まり,その人達と様々な情報交換が行えます。また,日本にいてはなかなか会えない日本Java界の著名人と出会えたり,気軽に話しをする機会や,普段は接点がない方などと知り合うことができます。この出会いは非常に大きなつながりとなり,今後の様々な面でプラスとなってゆくでしょう(写真12)。
3回に渡ってレポートしたJavaOne SFですが,仮想体験によって(笑)Javaの祭典であることがお分かりいただけましたか?来年は5月8日から開催予定だそうです。是非来年は会場でお会いしましょう。
最後に,このような貴重な機会を与えてくれたアークシステムに感謝します。
お詫びと訂正:
第一回レポートで「カリビアンバンド(?)」と紹介したバンドは,「アフリカンバンド」の間違いでした。訂正してお詫びします。桜庭さん情報ありがとうございました。
■著者紹介 黒住幸光(くろずみ ゆきみつ)氏 |