従業員750人以下の中小企業を対象とした「コラボレーションパッケージ」によるソリューションを提案する(図1表1)。コラボレーションパッケージは、米シスコシステムズのサーバーシステム「UCS」とユニファイドコミュニケーション(UC)向けの様々なソフトウエアを組み合わせた「UC on UCS」をベースに、当社が独自にパッケージ化したもの。

図1●米シスコシステムズのUCSをベースにBYODソリューションをパッケージ化
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表1●トロシステムズの提案
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 音声やコミュニケーションツールが関わるUC環境を構築する際、構成が複雑になり設計に大幅な時間と検証が必要となる。しかし、あらかじめパッケージ化された今回のソリューションであれば、短納期で構築が可能になる。さらに500人という規模を考慮し、認証が複雑になるのを避け、ソフトウエアが標準で備える管理機能のみで構築し、設計工数やコストの削減を意識した提案とした。

 通話料金の公私分計については、パッケージに含まれるシスコの呼制御サーバー「CUCM」(Cisco Unified Communications Manager)のコールバック機能を利用する。私有スマートフォンからの業務通話は、すべて会社の固定回線からの発信となるため、その通話料金は会社請求となる。

 業務で利用する電話帳としては、フォンアプリのWeb電話帳を利用する。これは個人の電話帳とは別に、業務用の電話帳をサーバー上に置くことで、情報漏洩を防ぐ。

 外部から社内へのアクセスには、Cisco AnyConnect VPN Clientを利用する。社内への通信を自動的に判別し、ユーザーによる設定を必要とせずにVPNを確立する。

 無線LANには、最大450Mビット/秒に対応するシスコ製アクセスポイント(Aironet 2600シリーズ)を導入。認証&アクセス制御システムには、シスコ製のファイアウォールを採用する。これらを含めたすべてのシスコ製品は、クラウドによる自動管理が可能で、能動的な障害検知を実現している。