図1●3~5年で機能、性能は大きく進化する
NECの売れ筋モデルについて、最新、3年前、6年前の製品の仕様の推移をまとめた。この3~6年間で、高速なマルチコアCPUを搭載した製品が普及し、動画など大容量のデータを保存できるHDDの搭載が進んだ。
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図2●最新パソコンなら新しい体験を味わえる
フルHD動画の閲覧や編集、最新ネットサービスの利用、タブレットとしての活用など、新たな体験を満喫するには最新パソコンへの買い替えがお勧めだ。
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 この6年間でパソコンの能力は大きく進化した。2007年春モデルと2009年秋モデル、現在の売れ筋ノートパソコンの仕様を比べると、CPUは高速なCore iシリーズの搭載が進み、HDDは750GBクラスと大容量になった(図1)。Web閲覧やOfficeソフトの使用が中心であれば6年前の製品でも何とかなるが、新しい使い方を体験したいのなら買い替える価値はある。

 最新モデルの能力が求められる最たる用途は、映像を扱うものだ(図2)。最近はデジタルカメラやビデオカメラを使ってフルHD画質(1920×1080ドット)の動画を撮る機会が増えた。動画から静止画を取り出したり、不要な部分をカットしたりといった作業も、強力なCPUを搭載した最新マシンなら快適だ。フルHD動画の保存を続けているとHDD容量がみるみる減っていくが、最新モデルならそこそこ余裕がある。デジタル一眼で撮影したRAWデータの現像作業も短時間で済む。

 また、スタンダードノートではブルーレイディスク(BD)ドライブの搭載が一般的となり、高画質で映画を楽しめるようになった。デスクトップ型を中心に、地上デジタル放送などのチューナーを搭載するのが一般的となり、視聴や録画を満喫できるスペックとなっている。

無線LANを快適に

 クラウドサービスの快適な利用も買い替えの動機となる。最近は動画共有サイトやメールなどのWebサービス、オンラインストレージなどの利用機会が増えた。「40~50代の一般層が、動画を編集して共有サイトに投稿したり、ライブ中継を行ったりするためにパソコンを買い替えるケースも多い」(ソフマップ秋葉原本館営業部の宮崎和也氏)という。

 パソコンとサーバーの間で頻繁にデータをやり取りするので、ブロードバンドやLANの実効通信速度が高いほど操作が短時間で済む。カギになるのが無線LANだ。電波干渉を受けにくい5GHz帯を使い、通信速度も高速なIEEE 802.11n方式を搭載する最新モデルなら安心だ。

 Windows 8を使いこなす上で、ディスプレイのタッチ操作への対応も重要だ。スマートフォンのように指先でアプリの起動やファイル操作を行ったり、スタイラスペンで文字を書いたりできる。「手書きのメモやコメントをファイルに書き込めるOffice 2013の利用にも便利」(ソフマップの宮崎氏)という声もある。

 Windows 8搭載ノートパソコンの中には、液晶とキーボードを分離したり、回転させたりしてタブレット形状でも利用できる製品が数多く発売されている。iPadなど既存のタブレットに比べるとやや重いが、キーボードを備え、従来のWindows対応ソフトを使えるメリットがある。仕事での利用も考えるなら有力な選択肢になる。

 このほか、家庭内利用が中心のスタンダードノートにおいては、バッテリー駆動時間が従来の1~4時間から最近は3~7時間まで延びている。寝るときに充電しておき、起きている間はリビングや寝室で電池切れを気にせず使える。