EAIとして、テラスカイが開発・提供しているSaaS「SkyOnDemand」を利用し、インターネット経由でSalesforce CRMと既存システムを連携させる(表1図1)。

表1●NTTソフトウェアの提案
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図1●SaaSの「SkyOnDemand」で社内システムとSalesforceを連携させる
図1●SaaSの「SkyOnDemand」で社内システムとSalesforceを連携させる
連携用のプロトコルはSOAP/REST/WebDAV/HTTP/FTP/POP/SMTPと多様。

 システム連携に向けては、ERP/SCM-Salesforce連携スクリプトのほか、メール送信の連携スクリプトをSkyOnDemand上に構築する(図2)。これらのスクリプトは、Webベースの設定画面上で記述するだけ。このため、将来的に連携対象とするアプリケーションを追加した場合でも、柔軟に対応できる。Active Directory(AD)連携についてはSalesforce標準のAD連携機能を用い認証情報を取得する。

図2●SkyOnDemand上で連携用のスクリプトを動作させる
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 一方、Salesforceへのアクセスは一般的なWebサービスAPIを利用する。このほか、SalesforceのメタデータAPI、バルクAPIにも対応済み。メタデータAPIはメタデータ取得時に、バルクAPIは複数の処理をバッチ的に実行する際に使うもので、これらを使い分けることで、様々な性能や信頼性の要件に対応できる。

 申し込み契約後、翌日までにIDを払い出し、利用可能。本件のようにSkyOnDemand上のシステム連携スクリプトを構築する場合は、指定の帳票レベルでの連携仕様提示を受けた後、1カ月を目安に提供する。

 インターネット経由での連携となるため、HTTPSを利用できる環境があればシステムは実現できる。ただしSalesforce CRMから社内システムに向けてのデータ連携の際には、インターネット側からHTTPSのセッションを確立する必要がある。HTTPSは社内側からだけといった制約がある場合には、別途VPN接続オプションを提供する。

 また、システムの連携に当たって特殊なデータ変換があり、既存システム側を改修するほうが容易な場合、あるいは連携に必要な情報が不足している場合は、既存システムの修正も検討する。この方針については、基本設計終了時までに最終判断する。

 連携システムの監視については、SkyOnDemand内部にファイルやデータベース管理システムの領域を確保でき、この領域をユーザーの要望に合わせてログ記録、連携情報の可視化、レポートの作成などに活用できる。監視やレポート提示については、メールサービス通知機能を標準で提供する。ほかに、SkyOnDemand上でサマリーレポートを送信するスクリプトを構築することも可能である。