クラウドサービス総覧2012年版のIaaS/PaaS編では、41社が提供する60サービスごとに、サービス名称、種類、紹介URLとともに、(1)ハードリソース関連、(2)ソフトリソース関連、(3)料金関連、(4)契約関連、(5)運用関連、(6)信頼性関連、(7)保守サポート関連、(8)セキュリティ関連、(9)実績関連という9分野にわたって、計39項目もの詳細なデータを掲載する()。

分野 調査項目
サービス名称など 名称、種類、紹介サイトURL
ハードリソース 最小構成時の構成、CPUの追加単位、メモリーの追加単位、HDDの追加単位
ソフトリソース
(IaaSは動作保証する
ソフトすべて、
PaaSは利用可能な
ソフトすべて)
仮想化ソフト、OS、RDBソフト、APサーバー、開発言語
料金関係 料金体系、初期費用、最小構成時の月額料金、最小構成の内容、料金の課金単位
契約関連 利用開始時の申し込み方法、構成変更時の指示方法、最低契約期間、利用開始までの期間、構成変更にかかる期間
運用関連 GUIベースで構成変更可能な管理ツール、サービス構成を管理するAPIの公開、負荷分散/フェイルオーバー機能の提供、設定した条件に基づくシステムリソースの自動縮退、ミドルウエアなどを設定済みのテンプレート数
信頼性関連
(標準で顧客に保証する
サービスレベル)
保証するサービス稼働率、サービス停止と見なす処理途絶時間、計画停止の通知時期、障害・災害発生時の通知方法
保守サポート関連
(標準サービスとして
提供する範囲)
サポート時間(日本時間)、サポート受付方法、バックアップデータの保持期間、システムログの開示
セキュリティ関連
(標準で顧客に保証する
サービスレベル)
外部機関によるセキュリティ監査・認証(SAS70など)、ファイアウオールの設置、閉域網サービスとの接続、国内データセンターの指定可否、海外データセンターの指定可否
実績関連 日本国内における法人ユーザー数(地方自治体なども含む)、全世界における法人ユーザー数(地方自治体なども含む)

 「クラウドコンピューティングらしさ」を左右するハードウエアの拡張性は、最小構成とともにCPU、メモリー、ストレージの追加単位を掲載する。「既存システムからの移行しやすさ」を判断する上で重要なソフトウエアリソースは、仮想化ソフト、OS、RDB、アプリケーション・サーバー、開発言語ごとに、動作保証する(IaaS)、あるいは利用可能(PaaS)なリソース名を調査した。

 料金体系では、クラウドらしい「従量制」を採用しているサービスは6にとどまっており、「期間固定料金制」と「従量制と期間固定料金制を併用」がそれぞれ24サービスを占める。業務利用で重視される稼働率は、19サービスが99.95%以上を保証する。その一方で、稼働率を「非公開」と回答したサービスも15あった。運用関連では、GUIベースの運用管理ツールや管理用APIの公開の有無、セキュリティ関連では外部組織による監査・認証などについて質問している。

 次ページから、IaaS/PaaSのサービス一覧を表示する。御社のIaaS/PaaS選択の一助となれば幸いである。

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