三洋電機とフィンランドのノキアは2月14日,両社のCDMA2000事業部門を分離独立して新会社を共同設立すると発表した。新会社の社名は「三洋ノキアモバイルデバイシス」になる見込み。現在は基本合意に達した段階であり,2006年の第2四半期に最終合意を目指し,第3四半期には新会社の運営を開始する予定。出資比率,新会社の本社所在地などはまだ決まっていない。大阪,鳥取および米カリフォルニア州のサンディエゴに主な事業部門を配置するという。

 三洋電機は,高機能機の開発・製造を得意とするが,供給先は日本と北米が中心。一方のノキアはエントリー機から中位機で強力なブランドを持ち,供給先は全世界に及んでいる。強力なブランドを持つ。両社の統合によって互いの事業領域を補うことができ,大きな相乗効果が得られるとする。CDMA2000端末の世界シェアは,韓国サムスン電子や韓国LG電子が上位を占めているが,新会社はその一角を狙う。

 なお今回の新会社の事業領域はあくまでCDMA2000事業に限られる。三洋電機がNTTドコモに供給しているW-CDMA事業や,ウィルコムに端末供給しているPHS事業は新会社に含まれず,三洋電機本体に残る。ノキアのW-CDMA事業,GSM事業も同様だ。