Javaの特徴 |
Javaの利点
Javaは,米サンマイクロシステムズが開発したオブジェクト指向プログラミング言語です。Javaの応用範囲は非常に広く,携帯電話から企業の情報システムまでさまざまな分野で,すでに活用されています。また,Javaはプログラミング技術を習得したい人が最初に学ぶ言語としても適しています。この連載では,はじめてJavaを学ぶ人のために,Javaの特徴やプログラムの技術方法,オブジェクト指向の考え方などをやさしく解説していきます。
以下にJavaが従来のプログラミング言語(C言語など)より優れている点をあげます。
- 「オブジェクト指向」を採用したことにより,プログラムの「再利用性」が向上する。
- インターネット技術と相性がいい。
- ポインタのように直接メモリのアドレスを操作する仕様が用意されていないため,システムのクラッシュをおこしにくい。
- JavaのプログラムはJava仮想マシン上で動作するので,プラットフォームが違っていても,Java仮想マシンさえ動けば,同じプログラムが動作する
Java仮想マシン
そもそも最初に「Java」が注目を浴びたのは,「アプレット」と呼ばれる小さなプログラムでした。アプレットはインターネットを通じて運ばれ,世界中のブラウザの上で動作しました。アプレットに対応したブラウザさえあれば,WindowsでもLinuxでも機種を超えて動作するのです。
このようにJavaのプログラムは,たとえOSやハードウエアが違っていても同じプログラムが動作します。これは,「Java仮想マシン」と呼ばれる中立的な実行環境をソフトウエアで提供することで可能にしています。
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この方法により,サンマイクロシステムズは
Write once, run anywhere(一度書けば,どこでも動く)
と宣言しています。 このように,「Java」は複数のプラットフォームで動作する将来性の高い言語です。アプレット |
アプレットとは
アプレットとは,ブラウザに組み込まれたJava仮想マシン上で動作するプログラムです。Javaのプログラムは,Java仮想マシン上で動作します。アプレットを動作させるためには,HTMLのタグでアプレットのプログラムを指定し,ブラウザにダウンロードします。ブラウザは組み込まれたJava仮想マシンにアプレットを渡し,実行させます。
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アプレットの特徴
アプレットには以下のような特徴があります。
- HTMLだけでは実現できないアニメーションやグラフィカルなユーザーインターフェイスの実現
- クライアント側だけで条件の判断や処理ができる。
- アプレットに対応していれば,プラットフォームを選ばない。
- プログラミング言語にJavaを採用している。
アプレットの欠点
アプレットには以下のような欠点があります。
- Java仮想マシンを内部に持っていないと,アプレットが実行できない。
- Java言語を習得しなければいけない。
- Java仮想マシンのバージョンによってアプレットの挙動が変わる。
- 大きなプログラムの場合,ダウンロードに時間がかかる。