ここからは,HFNetChkPro4の利用方法を,「インストール前の準備」「インストールと設定」「手動によるパッチ適用」「自動によるパッチ適用」――の順番に紹介する。
対応OSとハード条件をチェックする 管理対象マシンの対応OSを見ると,NT系のWindowsに限られており,Windows 95/98/Meは対象外だ。また,NT系でも古いWindows NT 3.xは対象外である。仕様には,Windows XP Home Editionが管理対象マシンの対応OSに含まれているが,「ローカル・スキャンのみ」となっている。リモートからスキャンできないので(コマンド・プログラム「hfnetchk4pro.exe」をローカルにコピーしてスキャンする),注意してほしい。 次に,管理コンソールのソフトウエア条件として,Internet Explorer 5.5以降,Windows Installer 2.0,MDAC(Microsoft Data Access Controls)2.7以降,MSXML 4.0 SP2,JET 4.0 SP6以降,.NET Framework 1.1などがある。基本的にWindows XPを使う限り問題ないものであるが,.NET Framework 1.1をインストールしておく必要があるので,これも注意したい。いずれにしろ,これらのソフトウエアの条件は,インストール時にチェックされる。
次に,管理コンソールになるマシンのハードウエアの要件をチェックしよう。 筆者は,動作周波数950MHzのCeleron,256Mバイトのメモリーのマシンに,Windows Server 2003,Standard Editionをインストールしたもので試してみた。動作はするものの,画面切り替えなどに時間がかかったり,操作タイミングが早過ぎると反応しなかったりという状況を経験した。やはり,メモリー512Mバイト以上は必須であろう。ハードディスクの空き容量も,パッチ保存に大容量が必要なので充分な空き容量が求められる。
オンラインでプログラムを入手,評価版と製品版は同じ 評価版は,ネットワールドのWebサイトにアクセスして,登録作業を行う(該当サイト)。ダウンロード方法とライセンス・キーは登録したメール・アドレスに送られてくる。 評価版は期間限定で,若干の機能制限は付いているが,評価に支障はないだろう。評価版を使ってある程度試用して,購入を決定したらそのまま製品版に移行できる。郵送で送られてきた製品版のライセンス・キーを入力することで,製品版に切り替わる仕組みだ。
インストール・ノートはやや分かり難いが心配ない
ダウンロードした「hfsetup4310_jp.exe」をダブル・クリックすると,インストールが始まる。インストールに先立ち,前提条件がチェックされ,前提条件が満たされていないときは,図3のように左側に×印が表示される。 念のため,右上にある[インストールノートの表示]をクリックし,インストール・ノートを参照してほしい。このインストール・ノートはUTF-8の文字コードで記述されているので,UTF-8が読めるエディタで開く必要がある。 「HFNetChkPro4 のインストール ルーチンでは、ご使用のコンピュータに上記のソフトウェア コンポーネントのどのバージョンがインストールされているか自動的に検出し、不足しているものがあれば、それをダウンロードしてインストールします (US英語版のインストールのみ)。」という記述があるが,OSが日本語版であればインストールされるソフトウエアも自動的に日本語版が採用されるので,インストーラ任せで問題ない。
図3のように前提条件が満たされていないときに[インストール]ボタンをクリックすると,前提条件のダウンロードとインストールが行われる。前提条件が整ったところで再度[インストール]ボタンをクリックしてインストールが開始となる。インストールはウィザード形式で簡単に進められる(図4)。
インストールはすぐに完了し,その後デスクトップ上のアイコンをダブル・クリックするなどして,HFNetChkPro4を起動すると,セットアップ・ウィザードが起動する( 図5)。ここで,管理者ユーザーのパスワードなどを入力する。このとき,Windows NTドメインやActive Directory(AD)ドメインの場合は,管理者権限のパスワードを入力すればよい。
セットアップ・ウィザードが完了した後のHFNetChkPro4のメイン画面は,「管理コンソール」または「HFNetChkPro4ホームページ」と呼ばれる(図6)。まだウインドウ・タイトルには,「Shavlik HFNetChkPro4(未登録)」と表示されている。そこで,画面左上の[ライセンスキーの入力]をクリックし,事前に入手しておいたライセンス・キーを入力する(図6)。このとき,入手した25桁のライセンス・キーを空白も含めてクリップボードにコピーしてから,[ライセンスキーの入力]をクリックすると,ライセンス・キーの手入力を省ける。ライセンス・キーの入力が完了すると,画面左上の[ライセンスキーの入力]は表示されなくなる。
フォルダ・オプションの設定を変更する 詳細は[ヘルプ]の[事前に必要なファイルのスキャン]にあるが,大まかにいえば,管理マシンから管理対象マシン(スキャン対象)にAdministrator権限でログオンできる必要がある。
また,Windows XPについては[フォルダオプション]の設定を変える必要がある。エクスプローラを起動し,メニューから[ツール]-[フォルダオプション]を選らび,[フォルダオプション]画面を開き,[表示]タブで,[簡易ファイルの共有を使用する(推奨)]の項目をオフに設定する(図7)。ちなみに,Windows XP Home Editionでは,[簡易ファイルの共有を使用する]をオフにできない。これが管理対象マシンにはなれない理由である。
Windows XP Service Pack 2(SP2)においては,Windowsファイアウオールの設定を確認する必要がある。[例外]タブに切り替え,[ファイルとプリンタの共有]にチェックを入れる(図8)。Windows XP SP2対応については「テクニカルTIPS」に詳しい資料があるので,あわせて確認してほしい(該当サイト)。 |
パッチ管理ツール「HFNetChkPro4」レビュー(第2回)
導入が手軽,管理しやすいプッシュ型
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