メールの不快をなくすためにできることとは?相手に配慮することが何よりも重要だと語る平野所長。平野所長に真剣に質問をする直井研究員。話し合いはまだまだ続きます。

直井研究員(以下、直井):メールの不快をなくすことができれば、ビジネスの現場がより平和になりますよね。

平野所長(以下、平野):そうだよ。コミュニケーションが円滑になり、うまく「噛み合う」状態になり、仕事もすいすいと進む。ギスギスした状態も解消され、互いが協力するようになるだろう。

直井:それは本当に理想の状態です。理想郷……そんな世界があったらいいですね。

平野:ちなみに、理想郷は存在しない世界のことだ。夢を追い求めるのではなく、現実を変えて少しでも理想に近づけたいね。そもそもだが、不快感ってどうして生まれると思う?

直井:でました「そもそも」。困ったことがあったら「そもそも」を繰り返して根っ子を見つけるのが大事ですね。そう所長に教わりました。不快な気分になる理由はいくつもあると思います。例えば、約束を守ってくれないとか。

平野:確かに、約束を守ってもらえないと嫌な気持ちになるよね。他には何があるかな。

直井:メールに書いてあることが分かりにくくて読み解くのに時間がかかったり、指示が曖昧で工数がかかったり、質問していることに答えてもらえなかったり、ちょっと上から目線で書かれていたり。

平野:たくさん事例があるね。そのようなメールを受け取ると、どうして不快になるんだろう。どうしてそう思うんだろう。これらを一言で表すと、どんな言葉になるかな。

直井:そうですねぇ……、こちらのことを考えていない、優しさが足らない、配慮に欠ける、失礼だ、といろいろなことを思いますが一番しっくりいく言葉は……「大切にされていない」かもしれません。

平野:仕事は互いの尊敬や信頼で成り立っている。そこに配慮が欠ければ「大切にされていない」と感じてしまう。自分のことを大切にしてくれない相手からの仕事を、真面目にしようとはなかなか思えない。ついつい、こちらも敵対心をむき出しにして対応してしまう。そんなことがあるかもしれない。でも、根本にあるべきなのは相手に対する配慮だ。それがなくなったときに不快感が生まれるんだよ。

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