日本ヒューレット・パッカード(HP)は,Serial Attached SCSI(SAS)対応ハードディスクを搭載したサーバーとストレージ製品を7月下旬から8月上旬にかけて出荷する。SASはシリアル転送のSCSIである(関連記事)。

 新製品は,IAサーバーの「ProLiantシリーズ」が6機種と,ストレージの「StorageWorks Modular Smart Array 50(MSA50)」が1機種。いずれも36Gまたは72Gバイト,1万回転/分の2.5インチSASハードディスクを搭載する。ProLiantシリーズは,SAS対応のRAIDコントローラ・カード「SmartアレイP600コントローラ」を標準搭載している。

 SASハードディスクは,従来のパラレルSCSIより転送速度を向上させ,SATAハードディスクよりも信頼性を高めたのが特徴。さらに従来の3.5インチ・ハードディスクから2.5インチに小型化したことで,(1)ハードディスクの搭載台数を増やせる,(2)消費電力を削減できる,(3)発熱を抑えて寿命を延ばせる――といったメリットが生まれるという。例えば,ストレージのMSA50には,1U(1Uは約44mm)サイズに最大10台の2.5インチSASハードディスクを搭載可能である。

 また,SASとSerial ATAのハードディスク(SATA)を組み合わせて搭載することも可能。OSやアプリケーションを安価なSATAに保存し,データは信頼性と転送速度が高いSASに保存する,といった使い分けができる。

 価格は,「ProLiant DL360 G4p SASモデル」が36万5400円から,「同ML 570 G3 SASモデル」(写真)が126万円からなど。ストレージのMSA50は,23万1000円から。

(坂口 裕一=日経Windowsプロ