米シスコシステムズは8月9日(現地時間),2005年度第4四半期と2005年度通期(2004年8月~2005年7月)の業績を発表した。売上高,純利益ともITバブル期を上回り,過去最高を記録した。

 シスコの2005年度の売上高は,前年比12.5%増の248億ドル。純利益は同22.8%増の57億ドルだった。2006年度も引き続き,売上高は10~12%の成長を見込む。

 好調の原因は,シスコが「アドバンス・テクノロジ」と呼ぶ,セキュリティやIP電話などの分野の売り上げが大幅に伸びたこと。同分野の第4四半期の売り上げは,前年同期比27%増の11億6000万ドルに達した。ルーターの14億8000万ドルに迫りつつある。

 日本市場の売り上げはシスコ全体の約5%。米国市場に続く2番目の規模だが,成長率では他地域を下回った。国内の通信事業者のインフラ投資が他国よりも進んでおり,2005年度は一服感があったためと見られる

(島津 忠承=日経コミュニケーション