ソフトバンク・テクノロジー(SBT)と映像機器の商社IMAGICAデジックスは8月9日,映像データを光回線経由で編集できるサービスを始めたと発表した。SBTがネットワークの構築,IMAGICAデジックスが映像編集機器の設定や調整を担当する。

 同サービスで遠隔地をつなぐことで,ユーザーが離れた拠点にある映像素材を手元で編集したり送受信したりできるようになる。放送局や番組制作会社など関係拠点間での連携を想定している。従来は,拠点に映像素材のメディアを持って出向いたり荷物として送付する必要があった。

 ユーザー拠点の映像編集機器は既存のものを利用する。編集機器のインタフェースを光通信機器に接続。光回線を通して,映像データのほか編集機器の制御信号をやり取りする。光通信機器は,独アドバ・オプティカル・ネットワーキング製。制御信号は「RS-422」の形式が利用できることを確認した。

 光回線はSBTがNTT地域会社などからダーク・ファイバを調達して提供する。。ユーザーが帯域を占有できるため,ハイビジョン画質(HDTV)のデータも高速にやり取り可能。

 同サービスの利用料金は,都内で30キロ・メートル離れた2地点間を接続する場合で月額80万~90万円程度。ユーザー側のインタフェースが1Gビット/秒のイーサネットが二つ,2Gビット/秒のファイバ・チャネルが一つの場合。2拠点間のLAN接続にも使える。インタフェースの種類はユーザーの機器構成で変更できる。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション