NTTコミュニケーションズは8月8日,電子メールを暗号化する企業向けサービス「OCN暗号メールサービス」を8月11日から開始すると発表した。インターネット上では暗号化して伝送するため,内容を盗み見られる心配がなくなる。さらに電子署名を付与できるため,送信元メール・アドレスを偽られる「なりすまし」の防止になる。またメールを誤送信しても,OCN暗号メールサービスのユーザー以外は内容を確認できないため,誤送信による情報漏えいリスクの低減にもつながる。

 利用には,申し込み後,ユーザー企業の管理者が専用Webサイトで暗号化メールを利用するユーザーのメール・アドレスを登録する必要がある。その後,暗号化メールを利用する各ユーザーが,メール・ソフトのプラグインとして専用ソフトウエアをパソコンにインストールする。すると,メール・ソフトに「暗号送信」というアイコンが作成される(写真)。送信者はこのアイコンをクリックするだけで,自動的に暗号化されたメールが送られる。なお対応するメール・ソフトは,Microsoft Outlook 2002/2003またはOutlook Express5.5以降。

 暗号化されたメールを受け取った側は,専用プラグインがインストールされていればメール・ソフトでユーザー名とパスワードの認証が求められる。この認証をクリアすれば,暗号化メールの内容がメール・ソフトで表示される。専用プラグインをインストールしていない場合は,暗号化されたメールに必ず付加されている添付ファイルを開く。するとブラウザに認証画面が現れ,正しいユーザー名とパスワードを打ち込めば,暗号化されたメールの内容をブラウザ上で確認できる。

 料金は,暗号化メールを利用するアドレス数の上限に応じた体系。5アドレスまでなら1575円,10アドレスまでなら3150円で,500アドレスでは15万7500円である。500アドレス以上で利用する場合は,15万7500円に500を超えた100アドレスごと3万1500円を加算する。