シスコシステムズと日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は7月6日,日興コーディアル証券のコール・センターをIP電話システムで構築し始めたことを明らかにした。東京の池袋と木場,名古屋,大阪,沖縄の合計五つのコール・センター拠点の構内交換機などのシステムを,シスコのIP電話システムに順次交換。2005年中に完了し,最終的に約800名のスタッフで利用する。システム構築は日本HPが主体となる。

 日興コーディアル証券は,コール・センターのIP化により(1)業務運用に必要な電話システムの集中管理,(2)コール・センター拠点の開設や移動,スタッフ席増減の柔軟性確保,(3)店舗とコール・センター間の通話や転送の無料化──などを図りたい考え。

 すでに日興コーディアル証券は,2005年6月中に店舗を含む全国のオフィスへのIP電話システムの展開をほぼ完了し,約1万台のIP電話機を稼働させている。次の段階として,コール・センターのIP電話化の取り組みを開始した。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション