NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は6月29日,新型の国際専用サービス「グローバルスーパーリンク」を7月1日に開始すると発表した。

 グローバルスーパーリンクは,不特定多数のユーザーで共用するIPネットワーク上に仮想的なパスを設定することで,イーサネット専用線として使えるサービス。100Mビット/秒と45Mビット/秒の2品目を用意する。

 共用型の網でサービスを提供するため,通常の専用線より安価に提供できる。課金方法にも工夫を凝らしており,月間の通信トラフィックが1T(テラ)バイトまでは定額料金,それ以上は従量課金とした。こうした体系とすることで,従来の国際専用線と比べて2~3割ほど割安になるという。例えば,日本と米国西海岸を45Mビット/秒で結ぶ場合の定額料金は月額約70万円である。

 拠点間の距離が遠い国際通信の場合,TCP(transmission control protocol)通信は遅延の影響でスループットが出ないという問題がある。そこでグローバルスーパーリンクでは,オプションとしてTCP通信を最適化するサービスを用意。このオプションを利用することで,ユーザーは契約した速度品目に見合ったスループットが得られるようになる。

(島津 忠承=日経コミュニケーション