山梨県笛吹市は2004年10月にIP電話システムを導入,2005年6月から全面稼働を開始した。同市は2004年10月,旧石和町,旧御坂町,旧一宮町,旧八代町,旧境川村,旧春日居町の6町村の合併により誕生。合併を機に音声ネットワークの統合を検討した結果,各町村で独自に運用してきた通信設備を継続利用することを重視。段階的にIP化を進められる沖電気工業のIP電話システムの採用を決めた。

 今回稼働したIP電話システムは,沖電気のVoIPゲートウエイ「BV1270SIP」「BV1600SIP」,同社製SIPサーバー「IP CONVERGENCE Server SS9100」を使う。VoIP(voice over IP)ゲートウエイは笛吹市内にある30カ所の拠点に,SS9100は笛吹市役所(旧石和町役場)に設置。電話番号は従来の町村の番号を引き続き利用するため,VoIPゲートウエイの自動通話転送機能を使い,旧町村役場から新市役所へ転送している。

 拠点間のネットワークは旧町村の役場間をつなぐ光ファイバ・ネットワークを利用。なお,通信コストの削減額は公開されていない。