「ソフトバンクが“Yahoo! BB”でブロードバンドを広めたように，ライブドアは“D-cubic”で公衆無線LANを広める」－－－ライブドアの堀江貴文・代表取締役社長兼最高経営責任者（写真）は，同社が6月15日発表した公衆無線LANサービス「D-cubic」についてこう意気込みを述べた。
「D-cubic」は7月末から東京の新宿および六本木周辺で無償試験サービスを開始。10月からは山手線内の80％をカバーする地域で本サービスを開始する。採用する無線LANの規格は2.4GHz帯を使うIEEE 802.11b/g。
料金は月額525円と格安で，他社の公衆無線LANサービスの月額利用料と比較すると3分の1程度。525円にはインターネット接続サービスの料金も含む。支払い方法はクレジット・カードもしくは電子マネーの「ビットキャッシュ」。別途初期設定費用として1050円かかる。また，無料の「ライブドアID」を取得していれば，同社のポータル・サイト内のサービス利用に限って無線LAN接続が無償となる。
無線LANアクセス・ポイント（AP）は，当初は東京電力が所有する電柱に設置。パワードコムの光ファイバでライブドアのネットワークに接続する。1台の無線LAN APで30人程度の収容を想定している。10月の本サービス開始時は2200カ所の無線LAN APを用意。2006年には東京23区全域にサービスを広げ6200カ所の無線LAN APを設置する計画だ。
同社によると無線LAN事業の損益分岐点は「契約ユーザー数で言えば10万ユーザーから20万ユーザーの間」としている。また，個人ユーザーだけではなく，法人向けに無線LANのアクセス網を貸し出したり，課金代行や認証などを請け負うなどのサービスも予定している。
