NTT東日本は6月10日,光・IP電話サービス「ひかり電話」に不具合が見付かったと発表した。一部のユーザーが消防署に電話をかけられない,あるいは別の地域を管轄する消防署にかかるなどの事象が発生していた。

 不具合の原因は二つある。具体的には,(1)提供地域内のすべての消防署に接続しないうちに,ユーザーにサービスを提供を始めた,(2)ユーザー宅と対応した緊急通報機関に接続するためにNTT東日本が設定するコードの設定が誤っていた――である。(1)は24件,(2)は149件のユーザーが該当した。

 このうち,(1)は消防署との接続を急ぐ一方,接続を終えるまでは,加入電話回線を別途設置し,別の地域の消防署につながる場合はその消防署にも対応してもらう,という方法で対処する。6月10日時点で,消防署との接続がまだ済んでいないユーザーは3件。一方の(2)は,NTT東日本が設定の誤りを修正し,すべてのユーザーが正常に接続できるようになっている。

 今回の不具合に該当したユーザーにはNTT東日本から通知済み。どの地域が該当していたかは,「ユーザーの個人情報にもかかわるため公開しない」(NTT東日本)としている。

(島津 忠承=日経コミュニケーション