三和コムテックは5月25日,Webサイトの脆弱性検査サービス「HACKER SAFE」の機能を強化すると発表した。6月1日から検査の項目数を7000から1万に増やす。製品価格の比較情報サイト「カカクコム」への不正アクセスなど,Webサイトのセキュリティに関心が高まっていることから機能強化で拡販に乗り出す。

 HACKER SAFEは米スキャンアラートが開発元。収集した攻撃事例のデータベースを元に,契約した企業/団体のWebサイトをインターネットから擬似的に攻撃してぜい弱性をチェック。検査に合格したWebサイトに,「HACKER SAFE」の文字が入ったアイコン画像の掲載を許可する。検査対象となるのは,Webサーバーのほかデータベースやアプリケーション,メールなどの各種サーバー,ルーターやファイアウオールなどのネットワーク機器。

 検査は毎日実施し,ぜい弱性が発見された場合にはユーザーの管理者にメールで警告が送信される。ユーザーがそのままぜい弱性を3日間(72時間)放置すると,ユーザーのWebサイトは「HACKER SAFE」の画像を表示できなくなる。
 現在のところHACKER SAFEは日米欧で,約6万のWebサイトで利用されているという。国内では,伊藤忠テクノサイエンス,ジェイアール東日本企画,コスモスライフ,コンチネンタル航空,ネットプライス,ノースウエスト航空などが採用している。

 HACKER SAFEの利用料金は1ドメイン当たり年間31万2900円。AIU保険との提携で,契約しているにもかかわらず被害を受けた場合には一定の条件で保険金を支払う。また,6月中に契約したユーザーに対しては,HACKER SAFEの料金を1カ月分割り引くキャンペーンを実施する。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション