日本アルカテルは5月18日,日本のIP電話市場に本格参入すると発表した。まずはIP-PBX「OmniPCX Enterprise」とコール・センター向けのアプリケーション「RSI」の2製品を5月18日から発売開始する。システム・インテグレーターとのパートナシップも並行して進め,初年度にIP電話関連で1億円の売り上げを目指す。

 同社の親会社である仏アルカテルは,欧州の大手総合IT企業の一つ。これまで中国・上海に研究開発機関を設けるなどして,台湾や韓国などアジアのIP電話市場へ参入してきた。ここにきて製品の日本語対応などが完了したことから,日本のIP電話市場への本格参入を決めた。なお「OmniSwitch」などのスイッチ製品は,既に日本市場で販売を開始している。

 同社の平井賢吾eビジネス・ネットワーキング事業部長(写真)は,今回発売するOmniPCX Enterpriseについて,「Linuxベースのサーバーで動作するオープン性と,10人から5万人といった幅広い規模に対応するスケーラビリティが最大の特徴」と説明。これらの特徴を生かして,他社との競争に打ち勝っていきたいと語る。スイッチの導入実績がある企業や,病院,学校などの市場への導入を狙う。価格は10人から15人の最小構成で100万円から。

 上記の製品に加えて,2005年末にはIP電話機「IP Touchシリーズ」も,日本国内で発売する予定。