インテルは4月19日,WiMAX対応ベースバンド/MACチップ「インテル PRO/Wireless 5116」の出荷開始を発表した(写真)。WiMAXは,一つの基地局で半径数kmをカバーし,数M~数十Mビット/秒で通信できる新しい無線通信技術。機器メーカーや通信事業者は,インテルの出荷したチップを利用することでWiMAX対応機器を開発できるようになる。価格は1000個一括購入の場合で1個当たり47ドル(約5000円)。

 WiMAX機器を開発する場合,インテル PRO/Wireless 5116に無線系のチップやアンテナ,イーサネット・インタフェースなどを組み合わせて構成する。国などによる無線の技術基準の違いにより,インテルが設定した初期仕様が利用できない可能性もある。そこで,機器メーカーがシステムをカスタマイズできるシステム開発キットも合わせて開発している。β版の出荷は開始しており,9月までには正式版をリリースする予定だ。

 インテルによると,WiMAXによるサービスを検討している通信事業社は世界で75社あり,そのうち30社が同社製品を採用しているという。「日本でも携帯電話事業者を含むおよそ10社と話をしている」(セールス・マーケティング本部の梅野光プロダクト マーケティング マネージャー)。