森永乳業は6月までに全73拠点で拠点間内線電話をVoIP(voice over IP)化する。これまで同社は40拠点で音声VPNサービスを使った拠点間内線電話を実現してきたが,これをVoIPシステムに切り替える。また,拠点間内線電話ができなかった33拠点にもVoIPシステムを導入。音声VPNサービスの停止と外線電話のトラフィック削減により,年間で1000万円のコスト削減を見込んでいる。

 導入するVoIPシステムは沖電気工業製のVoIPゲートウエイ「BV1270SIP」とSIP(session initiation protocol)サーバー「IP CONVERGENCE Server SS9100」。VoIP用のアクセス回線は,データ通信用回線のバックアップとして導入したBフレッツまたはフレッツ・ADSLを使う。

 VoIPゲートウエイは各拠点に設置し,データ・センターに呼制御を行うSS9100を導入する。各拠点からの外線は従来のアナログ電話機やPBX(構内交換機)をそのまま利用。拠点間の呼制御に限りSS9100が受け持つ。

 森永乳業では今後,関連企業を含む全240拠点間の内線電話VoIP化も計画している。

(武部 健一=日経コミュニケーション