セキュリティ装置ベンダーであるサイバーガードは2月23日,ファイアウォール/VPN(仮想閉域網)装置の新製品「TSPファミリー」を4月に,コンテンツ・セキュリティ装置「CyberGuard WW1000 Content Security Appliance」を3月に発売すると発表した。

 TSPはLinuxベースの独自OSを採用。大きくはTSP 1000/3000/5000の3シリーズで構成される。モデル1150(スループットはファイアウォール最大200Mビット/秒,VPN最大75Mビット/秒)からモデル5100(スループットはファイアウォール最大3.25Gビット/秒,VPN最大500Mビット/秒)までの全6機種を発売する。価格は123万4000円(税別)から。

 WW1000はウイルス対策,迷惑メール対策,URLフィルタリング,SSL検査などの機能を搭載する装置。ICAP(internet content adaptation protocol)を使ってTSPファミリーと連携させることが可能である。価格は100ユーザー分のソフトウエアを含む価格で165万円(税別)から。

 同日開催した製品発表会の席上,ポール・ヘンリー技術担当シニアバイスプレジデントは,「我々の製品は,既知のパケットで許可したものだけを通過させることが特徴である」と説明。「競合他社には,例えば既知の許可されないパケットをブロックする製品もある。しかし毎月700もの新しいぜい弱性が見つかっている現状を考えると,それは応急措置でしかない」(同)と,サイバーガード製品の優位性を強調した。

 また同社は日本市場の本格展開も併せて発表した。「日本オフィスを株式会社にする作業も進めている」(後藤聖治・日本オフィス代表)。さらに「当社の製品は(強固なセキュリティが要求される)政府,金融系の顧客が多い」(後藤代表)と,日本でのさらなるビジネス展開にも自信を見せた。

(山崎 洋一=日経コミュニケーション