ニフティは2月16日,パソコン通信のサービスを終了することを明らかにした。1987年4月に当時のエヌ・アイ・エフが開始した「NIFTY-Serve」(現在の名称はワープロ・パソコン通信)のサービスを来年3月31日で終了。19年間の幕を閉じることとなる。

 パソコン通信はユーザーの機器をホスト・コンピュータの端末として接続。テキスト情報を中心にやり取りするサービス。1999年にインターネット版の「@nifty」を開始した後も,パソコン通信のサービスは継続してきた。ただ多くのユーザーがインターネットに移行し,利用ユーザーは約2万人まで減少。データベースやフォーラム,掲示板やFAX受信サービスなど,ほとんどのサービスが@nifty上で利用できるため終了に踏み切ることとした。メール・アドレスも継続して利用できる。

 ただし,ワープロなどインターネットに接続できない機器でサービスを利用しているユーザーは,新たにインターネットに接続できる機器を用意する必要がある。約10年前には,ワープロ専用機を利用してインターネットとメールをやり取りするユーザーも多かった。

 なお,ニフティによると「把握している限り,国内でパソコン通信サービスを提供しているプロバイダはない」という。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション