バッファローは,複数のアンテナを使って通信速度を高める技術「MIMO(Multi-Input Multi-Output)」を用いたIEEE 802.11b/g対応無線LANルーター「WZR-G108」を3月上旬から発売する(写真)。今回の製品は3本のアンテナを用いる。MIMO対応の無線LANカードとの間で,最大108Mビット/秒の通信が可能のほか,通信可能距離も既存の無線LAN製品の2~3倍あるという。独自開発品かどうかについては明らかにしていない。

 MIMO技術は無線LANの標準化組織であるIEEE 802.11が,次世代無線LAN「IEEE 802.11n」の有力候補として標準化を進めている。国内ではプラネックスコミュニケーションズがMIMO対応製品を販売している。

 WZR-G108は,既存のIEEE 802.11b/g対応の無線LANカードでも通信可能。こちらの通信でも,複数のアンテナを使うことで干渉や反射などの影響が軽減され,速度が向上する場合があるという。

 セキュリティ機能として,無線LANの認証規格「WPA(Wi-Fi protected access)」に対応。ポートの開閉を監視する「ステートフル・パケット・インスペクション」,不正侵入を防御する「アタックブロック」などの機能も搭載する。有線LAN側のスループットは最大約94Mビット/秒。

 WZR-108の価格は2万9500円(税抜き)。同時に,MIMOに対応した無線LANカード「WLI-CB-G108」,このカードと無線LANルーターをセットにしたモデル「WZR-G108/P」も発売する。価格はそれぞれ1万3800円と3万6800円(いずれも税抜き)。こちらは2月下旬から出荷する。