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「システムの冗長化が同時多発テロ後の企業の存亡を分けた」,ジュリアーニ前ニューヨーク市長

大谷晃司 2005/02/02 日経コミュニケーション

 「2001年9月11日の同時多発テロ後,(システムに)冗長性を持たせた企業と,そうではない企業がはっきりした。冗長性を持たせた企業はすぐに事業を再開して生き残った」---こう語ったのは,前ニューヨーク市長のルドルフ・ジュリアーニ氏(写真)。2月2日,インターネット総合研究所(IRI)が主催した「Homeland SecurityとICT」シンポジウムの基調講演での発言だ。同時多発テロ発生時,現職のニューヨーク市長として,復旧の陣頭指揮をとったジュリアーニ氏の言葉だけに重みがある。

 同氏は冗長化したシステムの細かい点には触れていないが,(同時多発テロ以前の)“2000年問題”の対策として,システムを冗長化していたことが結果的に役立ったことを挙げた。

 同氏がニューヨーク市長に就任したのは1994年。その翌年,東京で地下鉄サリン事件が発生した。氏はこの事件を大都市ならどこでも起こりうる事件であると認識し,事前の防止策を検討・実施したという。その一例として挙げたのが,生物テロなどを想定した“徴候監視システム”の構築。ニューヨーク市内の病院を巻き込んだこのシステムは,例えば(1)風邪に似た症状の患者数が発生した際,(2)その患者数の増え方などのデータを収集し,(3)あるしきい値を超えた時点で専門家に送信しコンピュータで解析,(4)異常事態かどうか判断して通達する,といった流れを実現する。ウイルス感染などが広がる前に防止することを狙った。実際,このシステムのおかげで,生物テロではないが,西ナイルウイルスの早期発見に役立ったという。

(大谷 晃司=日経コミュニケーション

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