ミラポイント ジャパンは1月31日,同社のメール・セキュリティ・アプライアンス製品「RazorGate」に迷惑メール対策の新機能「Mirapoint Rapid Anti-Spam」を追加すると発表した。Mirapoint Rapid Anti-Spamは,米コムタッチが開発した「RPD(Recurrent Pattern Detection)」と呼ぶ技術をベースにしたもの。

 RPDの詳細なアルゴリズムは非公開だが,迷惑メールに含まれる固有のパターンによってスパムかどうかを判断する。メールの受信時にヘッダーやサブジェクト,本文の一部を抽出し,MD5関数でハッシュ化して米コムタッチの「リアルタイム・ディテクション・センター」に送信する。センターではスパムと判定するための情報を収集しており,独自のデータベースと照合して「スパムらしさの判定結果(スコア)」を返す。そのスコアを基にメールの転送や破棄,隔離などの対処方法を決める。「(同社がこれまで提供していた)ヒューリスティック分析機能よりも検出率は高い」(山下暢久・SEマネージャー)という。MD5でハッシュ化したデータは約500バイトで,センターへの問い合わせにかかる時間は300ミリ秒程度。

 Mirapoint Rapid Anti-Spamは,2月中旬に提供を予定するMOS(基本ソフト) 3.5.7以上を搭載したRazorGateで利用可能。ライセンスの追加購入が必要で,価格は未定。同社のメール・サーバー・アプライアンス製品「Message Server」でも利用可能だが,「負荷を考えると,あまりお勧めできない」(山下氏)という。なお,RazorGateではこのほかにも,「MailHurdle」と呼ぶGreylistingと同様な対策機能,リアルタイム・ブラックリスト機能,特定IPアドレスからの単位時間当たりの受信数を制限する機能,特定ドメインに対するバウンス・メールの送信を制限する機能,などを備えている。