バッファローは,RSAセキュリティと共同開発したアプライアンス型認証サーバー「SecureLockStation」を2005年2月上旬に出荷する。中小企業やSOHO(small office, home office)をターゲットに据え,導入・運用が容易な構成とした。バッファローの山口英利取締役は「小さな規模の企業ほどセキュリティの導入が遅れている。こうした企業に向けて安価なセキュリティ・ソリューションを提案する」と強調した(写真)。

 SecureLockStationには,RSAセキュリティの暗号化・認証技術を実装。ディジタル証明書を使うEAP-TLS方式でユーザーを認証する。証明書は「SecureLockKey」と呼ぶUSB認証トークンを利用。さらにユーザーが入力するパスワードと連携させることで,セキュリティを2重化した。

 バッファローは「AirStation Radius」と呼ぶ大規模ユーザー向け認証サーバーを2002年から販売してきたが,設定には専門知識が必要でハードウエアは別途サーバーが必要だった。SecureLockStationはWeb画面を使った設定やアプライアンス型のハードウエアにするなど,中小企業でも短時間で認証サーバーを導入できるようにした。

 価格は,30ユーザーに対応しSecureLockKeyが5本付いた「SLST-30/K5」が9万8000円。100ユーザーに対応しSecureLockKeyが10本付いた「SLST-100/K10」が13万8000円。追加用SecureLockKeyが5本セットの「SLST-KEY5」が1万9800円。なお,SLST-30/K5は1グループしか登録できないが,SLST-100/K10は10グループまで登録可能。部署ごとにグループを設定し認証をグループ単位に分けることで,部門間のセキュリティを確保できる。

 なお,バッファローはIEEE 802.11X認証に対応したレイヤー2スイッチ「BSL-SS-2008M」も2月上旬に出荷する。SecureLockStationとの組み合わせにより,ポート単位にユーザー認証を実現できる。10BASE-Tと100BASE-TXに対応したポートを8個備え,価格は1万9800円。

(松本 敏明=日経コミュニケーション