FTTH(fiber to the home)向け半導体の開発を手がける米パッサベが,10月に日本法人の「パッサベ ジャパン」を設立していたことが明らかになった。東西NTTやソフトバンクによる通信速度1Gビット/秒のFTTHサービス開始を受け,事業基盤を強化するのが狙いだ。今回設立したパッサベ ジャパンは,GE-PONチップのネットワーク機器メーカーへの販売と技術サポートを担当する。

 米パッサベは,FTTHで1Gビット/秒を実現する新技術「GE-PON」(gigabit Ethernet-passive optical network)のチップが主力商品。ソフトバンクBBが採用を決定しているUTスターコムのGE-PON装置が,パッサベのGE-PONチップを搭載している。また9月には,三菱電機へのGE-PONチップの供給も決まっている。

 現在,GE-PONチップの2強は,米国のベンチャー企業であるパッサベとテクノバスの2社。今後はADSL(asymmetric digital subscriber line)向けチップを手掛ける米センティリアム・コミュニケーションズや米コネクサント・システムズ(旧グローブスパン・ビラータ)の本格参入も予想され,競争が激化しそうだ。