KDDIは11月30日,戸建て向けのFTTH(fiber to the home)サービスに参入すると発表した。「KDDI光プラスホーム」を2005年1月12日に開始する。当初は,東京,神奈川,埼玉,千葉の1都3県の一部に限定して提供する。

 KDDI 光プラスホームの月額料金は,インターネット接続だけなら6720円。ソフトバンクBBが10月に開始した戸建て向けFTTHサービス「Yahoo! BB 光」の月7234円よりも安く設定した。KDDIブロードバンド・コンシューマ事業企画本部の片岡浩一プロダクト統括部長は,「NTT東日本のBフレッツや,東京電力のTEPCOひかりを使うサービスよりも安く設定した。3月までに2万加入を獲得したい」と意気込む(写真)。

 KDDI 光プラスホームではインターネット接続サービスに加えて,既存の電話番号である「0AB~J」番号を使えるIP電話サービス「光プラス電話」や,多チャンネル放送とVOD(ビデオ・オン・デマンド)が使える「光プラスTV」も利用できる。インターネットと電話のセットは月7245円,インターネット,電話,TVの三つをセットにすると月9765円となる。

 KDDIが採用するのは,「GE-PON」(gigabit Ethernet-passive optical network)と呼ぶFTTH技術。GE-PONを使うサービスは,ソフトバンクBBが10月から開始したほか,NTT東日本も11月30日に開始している。KDDIはソフトバンクBBと同様に,NTT東日本から借りた光ファイバに自社のGE-PON設備を接続して,光プラスホームを提供する。

(中川 ヒロミ=日経コミュニケーション