NTTコミュニケーションズ(NTTコム),NEC,シャープは12月6日から,企業向け新サービス「ユビキタスSIPサービスソリューション」を開始する。NTTコムの無線LANアクセス・サービス「ホットスポット」のユーザー同士で,携帯情報端末(PDA)を使ったプレゼンス情報の共有やインスタント・メッセージング(IM),音声通話が可能になる。

 新サービスは,シャープのPDAザウルス(SL-6000L)にNECの通信用ソフトウエアを組み込んで実現する(写真)。SL-6000Lは無線LANカードが搭載されているため,新たに無線LANカードを購入することなくホットスポットに接続できる。パソコン用のソフトウエアも用意されており,社内でパソコンを使うユーザーと,社外のホットスポットのエリア内でPDAを使うユーザーでのプレゼンス情報の共有や音声通話も可能だ。

 通信ソフトは「会議中」や「作業中」,「オフライン」といった利用者の状況が表示する機能を持つ。ユーザー名を選択して画面上にある「IM送信」や「VoIP」といった手段を選び通信する。ただし,ホットスポットのエリア外にいるなどオフラインのユーザーとは通信できない。

 ユーザー間の通信はPDAにインストールしたNECのソフトウエアにより暗号化する。「エンド・ツー・エンドで企業向けのセキュリティを確保している」(NECの島田直浩NTTコミュニケーションズ営業本部課長)。ユーザー間のセッション管理には,IP電話などで使われるSIP(session initiation protocol)を利用している。

 料金は,初年度はPDA1台当たり本体購入代金も含めて20万円。次年度以降は,毎年10万円以下程度のランニング・コストがかかる。