茨城県つくば市で開催中のNTTグループの次世代アクセス回線技術の展示会「つくばフォーラム2004」で10月21日,NTT東日本の大木一夫・常務取締役ネットワーク事業推進本部長が同社のブロードバンド戦略について講演した。

 大木常務は,「今年6月時点で東京都内では2004年度のFTTH(fiber to the home)サービスの『Bフレッツ』の月間純増数が,ADSL(asymmetric digital subscriber line)の『フレッツADSL』を上回った。神奈川,埼玉も1カ月遅れの7月にはBフレッツが上回った」とFTTHへの推移が順調であることを明らかにした。

 さらに,2004年度の年間純増数ではBフレッツがフレッツADSLを上回る見通しであることも公表。「Bフレッツが年間で70万加入,フレッツADSLが60万加入になる見込み」(大木常務)。2003年度の実績では,フレッツADSLの年間純増数が85万回線だったのに対し,Bフレッツの純増数は32万回線にとどまっていた。

 また,集合住宅向けに提供中の「0AB~J」番号を使えるIP電話サービスを,戸建住宅と中小企業向けにも提供する計画を明らかにした。現在,同社の0AB~J対応IP電話サービスは大企業と集合住宅向けのみの提供だが,戸建住宅と中小企業にも対象を広げることでラインナップがそろう。いよいよ東西NTTも,IP電話サービスに本格的に参入することになった。

(山根 小雪=日経コミュニケーション



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