NTT先端技術総合研究所は10月15日,研究技術公開イベント「NTT R&D フォーラム2004 in 厚木」にて,カメラ付き携帯電話を使った3次元画像合成システムを披露した。

 「PopUpReality Viewer(PopRi)」と名付けられたこのシステムは,専用の黒枠マーカー(写真上の左側に写っている黒い部分)をカメラ付き携帯電話機で撮影,その画像を専用サーバーに送信すると,黒枠の位置に任意の3次元CG画像が合成されて返信される仕組み(写真下)。例えば,黒枠マーカーがプリントされた用紙を手に持った姿を撮影すると,あたかも手の位置にCGのキャラクターを持っているような画像が合成される。黒枠マーカーの撮影アングルによって,合成される3次元CG画像のアングルも変わる。画像をサーバーに送信してから返信されるまでの時間も10秒程度と短かった。

 このシステムの応用も既に検討している。NTTマイクロシステムインテグレーション研究所 ユビキタスインタフェース研究部の前田典彦研究主任は「結婚式の引き出物のカタログなどにマーカーを添付することで,カタログの商品を自宅に置いたシミュレーションができる」と,そのメリットを語る。