バッファローは9月28日,「ウェイク・オン・ラン」(WOL)機能を搭載する無線LAN対応の新ブロードバンド・ルーター「WZR-RS-G54HP」を発表した。価格は2万7000円。10月下旬に出荷を始める。

 WOLはLAN経由でパソコンの電源をオンにする機能。同ルーターを利用すれば,会社や外出先からインターネット経由で自宅のパソコンを起動できる。WOLでパソコンを起動した後は,Windows XP Professionalの「リモートデスクトップ」機能を利用してインターネット経由の遠隔操作が可能になる。リモートデスクトップからパソコンをシャットダウンできる。

 同社ではブロードバンド・ルーターのWOL対応によって「リモートアクセスのしきいを低くする。リモートアクセス時だけパソコンを起動するので,電気代の節約や家族が起動しているパソコンを勝手に使うといったことを防ぐ」とメリットを説明する。なお,最近のほとんどのパソコンはWOL対応のLANカードを装備する。

 リモートアクセスはPPTP(point-to-point tunneling protocol)を使ったVPN(仮想閉域網)で通信するので,セキュリティも高い。同社によると,PPTPのVPN通信時でも最大15Mビット/秒程度の実効スループットが出るので「自宅パソコンの動画ファイルも再生できる」という。

 搭載する無線LANはIEEE 802.11g規格に対応する。11gと11aの両方に対応する製品も12月以降に発売予定。

(武部 健一=日経コミュニケーション