ソフトバンク・グループの日本テレコムは9月15日,12月から開始予定の固定電話サービス「おとくライン」の新料金体系を発表した。月額基本料金を50円値下げし,通話料金も全国一律料金に統一するプランを新たに追加する。同日にKDDIが発表した固定電話サービス「メタルプラス」の料金に対抗する。

 新たに追加するのは「Bプラン」。基本料はNTT東西地域会社よりも250円安い。例えば,契約者回線数が40万以上のエリアである「3級取扱所」の場合,法人向けが2467円,住宅向けが1575円となる。通話料は法人向けは市内/市外問わず全国一律3分8.2円。住宅向けの場合が市内が3分8.2円,市外が3分15.6円の全国一律料金とする。月額409円かかる付加サービスのプッシュ回線も標準サービスとする。

 これにより,料金はKDDIの「メタルプラス」を下回る料金となる。メタルプラスの基本料金は法人向けが2520円で住宅向けが1575円。通話料は法人向けが全国一律3分8.4円,住宅向けが市内3分8.4円,市外3分15.75円である。

 ただし,新プランには「1年間は全国三つの電話番号への通話料が無料」,「特定通話時間帯の通話料割引」などのキャンペーンは付かない。これらのキャンペーンが適用される従来の料金体系は,「Aプラン」としてサービスを残す。AプランからBプランへの移行は無料である。

 今回のように,サービス開始前に料金の値下げ攻勢をかけるのは異例の事態。会見した日本テレコムの宮川潤一取締役は,「競合の出方次第でもう一段の対抗値下げもありうる」と述べた。