総務省は9月10日,8月末時点のxDSL(digital subscriber line)回線数を発表した。8月に22万3371回線増えて,累計では1254万9065回線となった。

 8月の増加数は,昨年同月と比べると半分という低水準。2003年8月は,約43万7000回線と約2倍も増えていた。2004年に入ってからの増加数を見ても,1月は約34万,2月と3月は約29万,4月は約32万,5月は約30万と30万前後。ところが6月以降,増加数が30万に届かない状態が続いている。6月の増加数は約25万,7月は約25万7000,8月は約22万と減ってきた。

 xDSL回線の伸びが鈍化した理由としては,ADSL(asymmetric DSL)サービスを提供するソフトバンクBBやアッカ・ネットワークスの情報漏えいの影響がある。また,ADSLと競合するFTTH(fiber to the home)サービスの値下げやエリア拡大の効果もありそうだ。

 8月の累計加入者数を通信事業者別で見ると,NTT東日本が257万7877,NTT西日本が207万7820,ソフトバンクBBが約442万6000。シェアは,NTT東日本が20.5%,NTT西日本が16.6%,ソフトバンクBBが35.3%となった。

(中川 ヒロミ=日経コミュニケーション