ケイ・オプティコムの田邉忠夫社長は8月24日,東京のホテルニューオータニで記者会見を開催(写真)。9月1日にFTTH(fiber to the home)サービスを大幅に値下げし,併せて既存の電話番号を使えるIP電話サービスを開始する理由を説明した。

 田邉社長は,まず他事業者の動向を挙げた。「9月にはNTT西日本が集合住宅向けのIP電話サービスを始める。そのうえ,ソフトバンクBBも同様のサービスに参入間近との報道がある。この2社は大変な脅威だ。競争対抗上,何としても今からサービスを提供しないといけないと判断した」(田邉社長)。

 さらに田邉社長は,「親会社の関西電力が事故を起こした直後に始めること疑問視する声もあると思う」とコメント。「だが,通信事業は進歩が早く,ドッグ・イヤーどころか“チーター・イヤー”と言える状況。値下げやIP電話サービスはユーザーの利便性を高めるのだから,自粛して黙っているよりいち早く提供したいと考えた」と説明した。

(島津 忠承=日経コミュニケーション