関西電力子会社の通信事業者ケイ・オプティコムは8月6日,同社のFTTH(fiber to the home)サービスで,BBケーブルが提供するVOD(video on demand)コンテンツの一部を配信すると発表した。

 BBケーブルは,ソフトバンク・グループの傘下で,2003年3月からブロードバンド放送やVOD配信を手がけている。同社の映像配信サービスを利用できるのはこれまで,ソフトバンクBBのADSL(asymmetric digital subscriber line)サービス「Yahoo! BB」のユーザーに限られていた。BBケーブルが,Yahoo! BB以外のユーザーにコンテンツ提供するのも,FTTHでVOD配信するのも,今回が初めてとなる。

 ケイ・オプティコムとソフトバンク・グループとの協力関係については,「BBケーブルのVODコンテンツを,当社のFTTHで使わせてもらうという話以外は,今のところ進めていない」(ケイ・オプティコム)という。

STBのレンタル料もサービス基本料も必要なし
 ケイ・オプティコムはVOD配信を,同社のFTTHサービス「eoホームファイバー’(月額6300円)」の付加サービスとして提供する。狙いは,FTTHのユーザー数拡大。サービス開始は9月1日の予定。ケイ・オプティコムは,BBケーブルから提供を受ける約300タイトルと合わせて,合計700タイトル程度のVODを用意する。「今後,タイトル数を増やすかどうかは未定」(ケイ・オプティコム)。

 VODの視聴にはセットトップ・ボックス(STB)とテレビを使う。STBはケイ・オプティコムからのレンタルとなるが,利用料は無料。VODサービスの基本料も必要なく,タイトルごとのVOD利用料しかかからない。VODの利用料金は,1タイトル100~400円程度。無料のVODコンテンツも用意する。

(宗像 誠之=日経コミュニケーション