NTT東西地域会社は7月20日,ブロードバンド回線向けのIPテレビ電話端末「フレッツフォン VP1000」を9月1日に発売すると発表した。FTTH(fiber to the home)サービス「Bフレッツ」またはADSL(asymmetric digital subscriber line)サービス「フレッツ・ADSL」のユーザー向け。

 フレッツフォンの特徴は,従来のISDNベースのテレビ電話端末より動画品質を大幅に高めたこと。ブロードバンド回線の広帯域を生かし,1秒当たり最大30コマで映像を伝送できる。従来の端末は1秒当たり10コマ程度が限界だった。価格は6万2790円。東西NTTがそれぞれ年間5万台の販売を見込む。

 フレッツフォンに対応するIPテレビ電話サービスは,インターネット接続事業者各社が提供する。企業向けにはNTTビズリンクがIPテレビ会議サービスを始める予定。このほか,NTT東日本はIPv6接続サービス「フレッツ・ドットネット」でも利用できるようにする。

 発表会見の席上,NTT東日本の古賀哲夫常務(コンシューマ事業推進本部長)は「IPテレビ電話はFTTHサービスを普及させる柱の一つになる」とコメント(写真)。IPテレビ電話にかける意気込みを見せた。さらに,「当社のFTTHの新規加入者数は,単月ベースでは2004年度中にADSLを追い抜く」(古賀常務)との見通しを示した。

(島津 忠承=日経コミュニケーション