NTTコミュニケーションズ(NTTコム),英国のBT,韓国のKT,ブラジル・テレコム,スイスコム,カナダのロジャース・ワイヤレスの通信事業者6社は7月13日,固定電話と携帯電話の融合サービスに関するアライアンス「FMCA」(The Fixed-Mobile Convergence Alliance)を結成した。

 FMCAは「同一の端末を家の中では固定電話として使い,外では携帯電話で使う」といったシームレスなサービスを実現するための規格や技術について,2カ月に1回会合を開き,勉強会などを開催する。上記6社のほかにも,通信事業者15社以上が参加の意思を示している。

 NTTコムによれば,FMCAはBTが以前から国際的交流があった企業に声をかけて結成されたという。BTは既に,屋内ではBluetoothを介して固定電話を使って通話,外では携帯電話として使える「BluePhone」の実験を英国で夏から開始すると発表しており,融合サービスに先進的に取り組んでいる。NTTコムも,今後固定電話サービスと携帯電話サービスが融合に向かうと予想しており,国際的に取り組むことで将来役に立つと判断した。

 NTTコムは固定電話の中継ネットワークやIP電話のネットワークを持つが,加入者回線は東西NTT,携帯電話はNTTドコモが持っている。これらNTTグループ会社との連携について,NTTコムは「今のところ調整はしていないが,この先メリットがあれば一緒にやることもあり得る」としている。

(山崎 洋一=日経コミュニケーション