デジタルアーツは6月16日、あらかじめ登録されていない有害なWebサイトのチェックを高速に処理できるフィルタリング・ソフトの新版「i-FILTER Ver.6」を発表した。価格は100ライセンスで66万1500円。7月14日に出荷開始する。

 新版では、同社が開発した新たなフィルタリング・エンジン「ZBRAIN(ジーブレイン)」を搭載し、フィルタリング処理の高速化を図った。高速化は、URLマッチングとコンテンツ・フィルタという二つのフィルタリング手法を組み合わせることで実現する。一般的なフィルタリング・エンジンはURLマッチングとコンテンツ・フィルタのいずれかだけを用いる。

 ジーブレインではまず、ユーザーがWebサイトへアクセスするとURLマッチングを実行する。つまり、アクセスしたWebサイトのURLがフィルタリング・エンジンのデータベースに登録されているかを確認し、登録されていればアクセスを遮断する。もし登録されていなければ、アクセス先のコンテンツを全文検索し、有害なサイトかどうかを判断するというコンテンツ・フィルタを実行する。

 コンテンツ・フィルタは一般的に、未知の有害サイトを排除できる代わりに実行速度が遅い。i-FILTER Ver.6では、URLマッチングを前処理で実行するため、コンテンツ・フィルタを実行する回数が減る。さらにジーブレインでは、コンテンツ・フィルタの処理自体も高速化している。

安藤 正芳=日経コンピュータ