統合版CRM(カスタマ・リレーションシップ・マネジメント)ソフト・ベンダーの米E.ピファニー(http://www.epiphany.com/)は3月16日,日本法人の「日本E.ピファニー」(http://www.japan.epiphany.com/)を設立し,今後の方針を発表した。日本法人の徳末哲一代表取締役会長は,「米国製ソフトを日本語化して販売するだけに留まらず,日本市場に向けた独自ソフトも積極的に開発していく」と意気込みを語った。

 日本E.ピファニーが販売するのは統合版のCRMソフトの「E.piphany E.5」。顧客情報を分析する機能,販促キャンペーンを企画,実施,評価する機能,分析結果をリアルタイムで顧客に表示する機能などを合わせ持つ。Webページのほか電子メール,電話のコールセンター・システムを通じて,顧客情報を収集したり,分析結果を出力できる。

 E.piphany E.5の日本語版としてまず最初に,顧客分析や販促キャンペーンを管理するソフト「アナリティカルプラットフォーム」を3月末に出荷する。続いて,顧客情報の分析結果をリアルタイムで表示する「リアルタイム パーソナライゼーション」を6月末に,顧客サービス担当者を支援する「インタラクティブ プラットフォーム」を2001年第4四半期に出荷する。

 「2001年内は日本語版の出荷に注力する。国内で独自に開発する業種向けのテンプレートや携帯電話向けの機能の開発は2002年以降になるだろう」(徳末会長)。米E.ピファニーのフィリップ・フェルナンデス上席副社長は,「日本市場は携帯電話向けのアプリケーションで先駆けている。日本法人が開発したものを世界に向けて発信できる可能性もある」と期待している。

 3月末に出荷する「アナリティカルプラットフォーム」の価格はデータベースの容量によって異なるが約2000万円から。日本E.ピファニーは初年度で約10億円の売り上げを見込んでいる。2005年には150億円の売り上げで,従業員300名程度の企業に成長することを目標にしている。(坂口 裕一=日経コンピュータ

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