米国で急成長しているカスタマリレーションシップ・マネジメント(CRM)ソフト・ベンダーの米E.ピファニー(http://www.epiphany.com/)が12月,日本法人を設立する。ピープルソフト ジャパンの前社長である徳末哲一氏をはじめとする3人のベテランが日本法人の代表取締役に就任する。日本法人は2001年から,顧客情報分析,キャンペーン管理,コールセンター,電子メール管理といった機能を統合したCRMソフト「E.5」日本語版を販売していく。

 日本法人の代表取締役に就任するのは徳末氏に加え,トニー・ネメルカ氏,生駒芳樹氏。徳末氏が会長,ネメルカ氏がゼネラル・マネジャ,生駒氏が社長にそれぞれ就任する。新会社に代表取締役を3人もおくのは異例だが,3人が明確に役割を分けることで,日本法人を素早く軌道に乗せる考えだ。

 徳末氏は,ピープルソフト時代の経験を生かして,E.5を販売・サポートするパートナー企業を開拓・支援する役割を担う。日本におけるビジネス経験が豊富なネメルカ氏は,米E.ピファニーに対して日本顧客の要望を伝える役割を担い,日本法人と米本社の連携役になる。ネメルカ氏は徳末氏と同時期に,ピープルソフト ジャパンのゼネラル・マネジャを務めており,徳末氏と二人三脚で,ピープルソフト ジャパンを運営していた。

 社長になる生駒氏は日本アイ・ビー・エムで一貫して営業畑を歩み,主として製造業ユーザーを担当してきた。E.ピファニーにおいても,営業を担当し,顧客開拓とサポートに注力する。徳末氏,ネメルカ氏も生駒氏と同じく,もともとはIBM出身。生駒氏とネメルカ氏はIBM時代に一緒に仕事をしたことがあったという。IBM出身者3人が仲良く代表取締役を務めるのは,E.ピファニー日本法人が初めて。

坂口 裕一=日経コンピュータ

(IT Pro注:[米E.piphanyの10月19日付け発表資料1=海外特に日本とカナダの事業強化=,同発表資料2=日本での事業に本格進出=へ])