日本ヒューレット・パッカードは2月26日,アプリケーション連携ツール大手のシービヨンド・テクノロジー・コーポレーション(http://www.seebeyond.co.jp/)と提携した。日本HPは,シービヨンドのツール「e*Gate」製品群を利用して,企業内あるいは企業間のアプリケーションを統合するサービス事業を展開していく。

 岸本慎吾HPコンサルティング製造ソリューション事業部長は,「サプライチェーン・マネジメントやカスタマ・リレーションシップ・マネジメントを実現するために,複数のアプリケーションを統合するニーズはたくさんある。さらに今後は,製品の設計から量産に至るプロセスを効率化するプロダクト・ライフサイクル・マネジメントへの取り組みが本格化するので,製造業におけるアプリケーション統合市場も拡大する」と説明する。

 日本HPは社内システムにe*Gateを利用している。この導入ノウハウを生かし,製造業や流通業を中心にアプリケーション統合サービスを展開していく。e*Gateは,複数のアプリケーションの間でデータを交換するために必要なデータ変換機能,データの送受信機能,データの内容に応じて複数のシステムにデータを振り分けるルーティング機能などを備える。全世界で1300の企業に導入実績がある。2000年11月には,富士通がシービヨンドと提携している。

 2000年から2001年にかけて,日本の大手システム・インテグレータはアプリケーション統合事業に本腰を入れ始めている。NECや富士通,NTTグループ系のシステム・インテグレータに続き,日本HPが本格参入することで,同サービスにおける競争が激化しそうだ。

高下 義弘=日経コンピュータ

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