セイコーインスツルメンツ(SII)の子会社「セイコーアイ・インフォテック(http://www.seiko-i.co.jp/=現在は停止中)」のWebサイトが不正侵入者の攻撃を受け,トップページの内容が1日近くの間,書き換えられていたことが日経コンピュータの取材でわかった。

 書き換えは2月18日夜に行われた模様。事態に気付いたSIIがこのWebサーバーを停止したのは19日の午後6時半過ぎだった。このため,1日近くにわたって,本来のトップページとは異なる画面が表示されていたことになる。表示されていたのは,9人の首が並ぶ写真。写真の上に「30万」という数字が掲げられていた。いわゆる南京虐殺を非難したメッセージとみられる。

 日経コンピュータの問い合わせに対して,このWebサイトを管轄しているSIIは「現在,Webサーバーのログを解析している最中。明日20日中にも,いつ,だれが,どのような手口でWebサーバーに侵入したのかを明らかにして,あらためて被害の情報を公開したい」(広報室)と回答した。

 今年2月初旬以降,JPドメインを持つWebサイトが相次ぎ書き換えの被害に遭っている。特にWindows NT/2000上で動くInternet Information Server(IIS)を使っているWebサイトで,被害が目立った。しかし今回のセイコーアイ・インフォテックは,Webサーバー・ソフトにSolaris上で稼働するNetscape Enterprise Serverを使っている。

高下 義弘=日経コンピュータ

 

(IT Pro注:◎関連記事
[続報]SII子会社がWebサイト書き換え被害で警視庁に捜査を依頼へ