CSKグループでアウトソーシングやホスティングの事業を担当するCSKネットワークシステムズ(http://www.csknet.co.jp/)は2月16日から,ベンチャー企業の立ち上げを支援する「ワン・ストップ・インキュベーション・プログラム」の提供を開始する。

 事業を開始して間もないベンチャー企業を対象に,インターネット・データセンターの設備を提供したり,顧客を紹介する。ベンチャー企業は公募する。募集受付は2003年まで。1年間に10~30社程度を支援する考えだ。データセンター・サービスの顧客拡大が狙い。

 このプログラムの特徴は,ベンチャー企業と契約を結んだ初年度に,データセンターの設備を無償提供すること。「事業開始まもない時期ほど,ベンチャー企業は資金を調達するのが困難だし,投資もかさむからだ。『格安でサービスを提供します』というデータセンターはほかにもあるが,初年度が無料というところはないはず」(CSKネットワークシステムズの持塚朗社長)。

 2年目以降は,ベンチャー企業の売上高の数%を受け取る「リベニューシェア方式」で課金する。同社が運営するデータベース・サービス「Shes.net」の会員を顧客として紹介するなどの支援も実施する計画だ。

 さらに,ベンチャー企業に対し,業務コンサルティングやマーケティング支援といったサービスを提供する。CSKネットが事務局となり「incubation Circle」と呼ぶコミュニティを作り,コミュニティの会員企業にベンチャ企業の情報を提供する。会員企業が「支援する価値がある」と判断した場合には,各会員が独自に支援サービスを提供する。会員企業は,コンサルティング会社やベンチャ・キャピタル,証券会社,大学などを募集していく。現在,20社と話し合いを進めている。(森 永輔=日経コンピュータ

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