インテル日本法人は1月24日,同社のアプライアンス・サーバー「NetStructure」シリーズを国内ベンダーにOEM供給する方針を発表した。まずはNEC,日本ヒューレット・パッカード,日立製作所,富士通の4社にOEM供給を開始し,順次,供給先を増やしていく。インテルは,これまで自社ブランドのアプライアンス(単機能)・サーバーを,VAR(付加価値再販業者)経由で,ISP(インターネット接続事業者)などに限定販売していたが,こちらは半年後をメドに中止する。

 インテルが販売戦略を転換した背景には,アプライアンス市場の成長がある。米インテルのジョン・マイナー副社長兼コミュニケーション製品事業本部長は「OEM先の強力な営業力を借りることで,これまでよりも多くの顧客に当社のアプライアンス・サーバーを提供できる」と,方針転換の狙いを語る。さらに,「将来は,アプライアンス・サーバーが持つ機能をボードやチップに実装すれば,サーバーや通信機器に内蔵できるになる」(宗像義恵コミュニケーション システム事業本部長)というヨミもある。

 NetStructureシリーズは,Webサーバーやサーバーの負荷分散サーバー,通信の優先制御機能,SSL(セキュア・ソケット・レイヤー)による暗号化サーバーなど,約40種類の製品で構成する。主に電子商取引サイトを運営する企業やデータセンターで使われている。

坂口 裕一=日経コンピュータ

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